乱読からのつぶやき

「ゼロ年代の想像力」宇野常寛

SFマガジン」に連載されていたものを、1冊の本にしたもの。ハヤカワ文庫版で読む。アニメ、ゲーム、文学、テレビドラマ、映画などを分析・解説し、その時代に流行った、その作品の意味が理解出来る。分析が分かりやすく納得する。

人間は弱い、目の前の小さな変化に右往左往し、その度に自分が世界の本質に触れ歴史の決定的な変化に立ち会ったのだと錯覚する。しかし、その錯覚は半分正しく、半分は間違っている。だから「ニーバの祈り」を冒頭に引用しているのだ。

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「がんばれば、意味が見つかる」世の中から、「がんばっても、意味が見つからない」世界に移行し、引きこもり・セカイ系に。そして、決断主義・サヴァイヴ系へ。2020年の今、次の作品を読みたい。