"孤の鶏"は、真次が、斧を脳天へ振り下ろしたところから始まる。じわりじわりと真相が判明していく。他4作品。大蛇を新築の家で預かったり、大晦日に神社で見たもののことなど、それぞれの恐怖が味わえる。
…さびしいなあ、何故こうなんだ、ひとりで生まれて来て、ひとりで死んで行くのに、何故ひとりでいるのがさびしいんだ、こういって鳴いているようだ…
…運なんてどこにあるかわからないもんだ、と、ぼくは考えることがある。昔の人がいった。人生はワザワイと、シアワセの薬をまぜて編んだ、縄のようなもので、イイコトと、ワルイコトが、どこでどうつながって出てくるか、わからない、。これは、ぼくの実感でもある…
画:建石修志 幀:田辺輝男
幻想博物誌も読みたい。