乱読からのつぶやき

「ぼくはオンライン古本屋のおやじさん」北尾トロ

2000年9月出版作品。20年前は、まだオンラインがそれほど一般的な買い方でなかった時代にオンラインの古本屋「杉並北尾堂」を開業した話。開業を考えてない方も楽しめる。後半は開業してから10か月間の日記が記され、売り上げや儲け額も載っている。楽しくも苦労している様子が伺える。リサイクル古書店ブックオフ等)がいずれはオンラインにも参戦してくるかもしれないと予言しているが、その通りになった。

…「インターネットで商売するというのは、どんな感じなの」古本屋になってからというもの、人から何度も聞かれる。そんなとき、ぼくはたいてい「海釣りに似ている」と答える(略)のほほ〜んと釣り糸をたれているだけじゃ魚だってかからないように、古本屋も開店休業状態だ…

…古本を通販で購入する方法は、定着していくと思う。根拠があるわけではないが、ぼくの予想では、リサイクル古書店を脅かす存在があるとすればオンライン古書店だと思う。なにしろ部屋に居ながらにして本が買えるのだ…

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装幀:久住昌之