乱読からのつぶやき

2020-09-01から1ヶ月間の記事一覧

「星界の報告」ガリレオ・ガリレイ

ガリレオは望遠鏡による観測を通じて経験的根拠に基づいて、地上世界と天上世界を全く異なるものと捉える伝統的な宇宙観を覆した。望遠鏡観測を始めて3か月後に、この本が1610年に刊行されている。望遠鏡という表現がなく、”覗き眼鏡”と訳されているのがいい…

「恐怖博物誌」日影丈吉

"孤の鶏"は、真次が、斧を脳天へ振り下ろしたところから始まる。じわりじわりと真相が判明していく。他4作品。大蛇を新築の家で預かったり、大晦日に神社で見たもののことなど、それぞれの恐怖が味わえる。 …さびしいなあ、何故こうなんだ、ひとりで生まれ…

「そら色の窓」佐々木美穂

原宿にあるZakkaで修業し、現在はフリーランスのイラストレーター。エッセイやコラムの執筆もされている。文章が優しくて癒される。もっと読みたい。 …その頃から、ずっと好きなのはドローイングだ。鉛筆やボールペンなど、普通の道具で描かれた線や文字。そ…

「僕は君たちに武器を配りたい」瀧本哲史

本書は、これから社会に旅立つ、あるいは旅立ったばかりの若者が、非情で残酷な日本社会を生き抜くための「ゲリラ戦」のすすめである。2011年に出版された本だが、現在読んでも役に立つ。 …コモディティという概念、市場の出回る商品が個性を失ってしまい、…