乱読からのつぶやき

2021-08-01から1ヶ月間の記事一覧

「先端で、さすわ さされるわ そらええわ」川上未映子

2008年1月、青土社。文庫版は、ちくま文庫。第14回中原中也賞を受賞した作品。物語性があるようでない、短文だが、脳ミソをフル回転しながら読み進めた不思議な作品。分類は”詩”になる。 …数え切れない皺に守られて慈悲を練り込んだような暗黒の象の目なので…

「今夜も満室御礼」川村晶子

1966年から30年間働いた、歌舞伎町のラブホテルでの出来事。ノンフィクション作品だが、多少大げさに書かれているかもしれない。昭和の匂いが漂う内容に微笑んでしまった。人間の本性を垣間見た。 カバーデザイン:石川かおり

「ぼくはオンライン古本屋のおやじさん」北尾トロ

2000年9月出版作品。20年前は、まだオンラインがそれほど一般的な買い方でなかった時代にオンラインの古本屋「杉並北尾堂」を開業した話。開業を考えてない方も楽しめる。後半は開業してから10か月間の日記が記され、売り上げや儲け額も載っている。楽しくも…

「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」ブレイディみかこ

英国での中学校生活を長男を通し語っている。英国の貧困、差別、分断などの現状を知ることが出来る。水泳大会では、公立校と私立校と一緒に泳がない。そして、裕福な地域にある学校の生徒は、スイミング・スクールで鍛えられ、競泳用の水着を着ているのでタ…

[SDGs入門」村上芽・渡辺珠子

日本総合研究所の二人の著作。日経文庫でSDGsを読む。知っている様で知らないSDGsの基本が分かる。2015 年9月25日国連サミットで全会一致で採択された。先進国・途上国すべてがターゲットになり、誰一人取り残さないをキーワードに持続可能で貧困のない社会…