乱読からのつぶやき

「海辺の広い庭」野呂邦暢

騎士園という離島にある修道院に行く。我が家に転がり込んで暮らし始める人。雪の中での拳銃を落としてしまう。射撃競技。記憶を無くした六号。これら短編作品5編。どれも描写が丁寧でストーリーに引き込まれていく。

料理を作って待っている熊谷がいつまで自分のアパートに居るのかハラハラしたり、自衛隊入隊歴があるから書けたと思われる射撃の描写は、競技に参加している気持ちで読み進んでいった。どの作品も興味深く読める。

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装画・装幀は、村上芳正。帯は、小川国夫の推薦文。