乱読からのつぶやき

「夜は満ちる」小池真理子

短編集、7作品収録している。大人の恋と怖さが癖になる作品。

…父は二十数年前、この家を建てた後、女と暮らすために出て行った。初めっから、そのつもりだったのよ、と母は後になって言ったものだ。あたしたちにこの家、残して、これで文句はないだろう、って言わんばかりに、最初っからあの女と暮らすつもりでいたのよ…

集英社文庫