乱読からのつぶやき

「妻への手紙」堀辰雄・堀多恵子

手紙を本にした作品を読むのは初めて。昭和12年から、昭和18年までの妻に宛てた手紙を中心に作られており、妻への愛が小説を読むように感じられる。

…本屋歩きを、神田、京都などで行っており、「本を両脇に抱えてにこにこ返って来た姿を今でも浮かぶようです~段々本の数も増えてきたので片付けきれず近所に一間借りて本だけ預けてありましたのを、書庫を建てて整理することにいたしました~」などの記載がある。室生、川端、芥川などと交流もあった。

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 装幀 香月泰男